2025/10/25 17:13

よもぎという草は、
葉だけでも十分に薬効があります。
けれど、
私たちは「全草(ぜんそう)」
つまり、葉・茎・花のすべてを
用いることを大切にしています。
それは昔から、
草の「いのち」をまるごといただく
という考え方があったからです。
そして近年の科学研究でも、
その理(ことわり)は少しずつ
明らかになってきています。
❶ 葉 ― クロロフィルとシネオールのちから
よもぎの葉には、
精油成分の「シネオール」や「ツヨン」、
そして緑の色素「クロロフィル(葉緑素)」が
豊富に含まれています。
これらは抗酸化・殺菌・血行促進の働きを持ち、
古くから「浄化の草」「血の巡りを整える草」として
親しまれてきました。
とくにクロロフィルは、
体内の解毒や抗炎症に関わるとされ、
健康維持の基盤を支える成分でもあります。
❷ 茎 ― ミネラルと安定のエネルギー
茎は軽視されがちですが、
東洋医学では「気を通す管」として重んじられます。
地中から吸い上げたミネラルを豊かに含み、
全体を支える「骨格」のような存在です。
茎を一緒に煎じることで、
味がやわらぎ、香りが落ち着きます。
現代分析でも、
茎にはポリフェノールや有機酸が含まれており、
葉と補い合うように働くことが分かっています。
❸ 花 ― 精油成分と霊的な気配
よもぎの花は小さく控えめですが、
精油成分が最も凝縮される部分です。
花期に採れるよもぎは、
香りが一段と深まり、
エネルギーが満ちるといわれます。
古代中国では「艾(がい)の花」は邪を祓い、
魂を鎮める草として香に焚かれてきました。
生命が結実する瞬間に宿る、
「霊性の香り」とも呼べるものです。
❹ 一物全体の理
東洋の医学には、
「一物全体(いちもつぜんたい)」
という考え方があります。
ひとつの命を部分ではなく全体としていただくことで、
その調和したエネルギーを受け取るというものです。
葉・茎・花、それぞれが補い合い、
過不足を整えています。
よもぎを全草で用いることは、
自然のバランスそのものをいただくこと。
私たちはこの思想を大切に、
草のちからをまるごと製品に込めています。
自然の中に、
無駄なものはひとつもありません。
すべての部分が、
全体を生かすために存在しています。
草をいただくことは、
いのちの循環に感謝することでもあるのです。
